以前お伺いした奈良の和菓子教室「千鶴庵」のサイトをふと見てみると、なんと今までにないポップな和菓子が紹介されていました。できあがった和菓子に黒文字（和菓子を食べる時に使う、木を削って作られている食べる道具）を刺した棒つきキャンディのデザインなのです。これは楽しそう！ でも親子企画だからなぁと思いつつ問い合わせすると、「いいですよ」とのことで早速申し込んでみました。
参加していたお子さんたちは、小学校の低学年から中学年あたりの女の子たち。仲良し同士のようで和気あいあいとした雰囲気でした。教室全体の柔らかくて明るい雰囲気もあって、とてもいい空気感でしたよ。新型コロナへの不安も忘れられそうです。
りんごは以前も作ったことがありました。その時は確か、りんごの枝は甘く炊いたごぼうを使っていましたが、今回は羊羹を細く切ったものでした。お子さん向けだから安全のために羊羹なのかも。ツヤツヤした茶色が綺麗でした。枝周りのオレンジ色の部分は今回も上手にできました。
もうひとつのいちごは少し濃いめの赤色です。いちごはへたに近い上の部分は白色ですから、赤と白の２色をくっつけます。つなぎ目は指の腹を使ってぼかすのですが、なかなかイメージ通りにいきません。頭の中で本物のいちごを思い浮かべながらしてみましたが、グラデーション的に色が変化していくのか、割とハッキリと分かれ目があるのか自信がなくなってきました。表面のくぼみを作る時も不規則にしてよいものか、斜めの格子状にしてよいものか迷いながら刺しました。でもできあがってみれば、それらしくなり満足です！
最後は楽しみにしていたポップキャンディ。豆の自然な白の色合いがいい感じです。まずは丸め、少し押さえてからアクセントとなる色の玉をいくつものせます。この数や大きさ、配置がポイントだと思いました。「最終的には押さえて少しつぶれるので小さくした方がいいですよ」との先生のアドバイス通りに、小さめのものをたくさんのせてみました。これを再び少し押さえ、ひっくり返し、模様のついていない側にあんこをのせて包みます。
５色のどの色をメインにするか、大きさはひとつひとつ変えるか、どこに置くか、少し悩みました。近くにすると押さえたときに色どうしが重なってしまいます。そんなポップキャンディもありますからそれでもいいとは思うのですが、和菓子なのであまりアメリカーン♪ではない方がいいかもしれません。写真を見てみてください。どうでしょうか。
仕上げに使った和菓子専用のお道具がステキだったのですよ。表面に模様をつけるための金型で、きれいな銀色でした。たぶん水紋のイメージで作られたものでしょう。これをポップな洋のイメージで利用するなんて先生のアイデア冴えてますね！ この型を上から押し付けたらきれいな渦巻き模様がつきました。ここまでできたら最後に黒文字をさします。きれいな和菓子に突き刺すのはためらいましたが、手を汚さず食べられますし、大きな口でかぶりつくのはいつもと違って楽しいです。
和菓子は季節を大事にしますから、子どもたちの話題や興味が広がり教育的にもいいと思いました。それに親子間であまり差がないほどに子どもたちも上手にできますから、親も子もライバル心を燃やして必死になれます。おまけにあとは美味しく食べられるのですから楽しいことこの上なしです。
その後のティータイムのときに、先生の作品を見せていただきました。なんと先生、先日の展覧会で賞をとられたそうなんですよ。その作品がこちら。「はさみ菊」です。はさみで切り込みを入れていくときの集中力、その持続力、想像するだけで尊敬です。土台となる花の色も素敵なぼかし具合で本当に美しいです。ここまでくるとお菓子というよりアートですね。
季節感があって、作って楽しい、食べておいしい手作り和菓子。今回も奈良の和菓子教室「千鶴庵」で十分堪能いたしました！
◆奈良の和菓子教室千鶴庵
https://chizuruan-nara.jimdofree.com/
◆茜丸運営サイト「業務用あんこ販売店」
『サクサクリンゴあん』購入ページ
https://www.anko-shop.jp/products/list.php?category_id=95
『あまおういちごあん』購入ページ
https://www.anko-shop.jp/products/list.php?category_id=124
『春色さくらあん』購入ページ
https://www.anko-shop.jp/products/list.php?category_id=42
『メロンソーダあん』購入ページ
https://www.anko-shop.jp/products/list.php?category_id=150
0コメント