寝る前に食べてもOKスイーツ! 寒天たっぷり冷しるこ

 少しずつ夏らしくなってきました。水気の多い果物が美味しい時でもありますね。ビワやメロン、スイカなど食べ逃さず、季節を大いに楽しみましょう!

 甘いもの大好き、あんこ大好きの私ですが、「地味な見た目だけど好き!」という好物があります。それは寒天。天草という海藻が原料ですから繊維質も豊富、というヘルシーなところも気に入っていますが、なんといっても、寒天そのものの味が好きなんですよ。ほのかな自然の甘みと香り。海藻の味はしませんが、やさしい味わいがあるのです。砂糖を入れず、そのままで十分美味しいのですよ。

 ということで、今回は寒天を食べたいがための「冷しるこ」です。水羊羹を作る時などに使うのはお手軽な寒天パウダーですが、今回は寒天メインですから、昔からある棒状になった固形のものを使うことにしました。味が少し違う気がして。

 初めはパリパリと乾燥しているので、割るようにして水に浸します。袋にちょうどいい水の量が書かれていますから、最初からその量で浸しておけばいいですね。

 今回は通常の半分の長さの寒天です。「1本あたり、300cc分の水で溶かして寒天を作る」と書いてあります。が、硬さの好みで水の量を加減してくださいとのこと。寒天はゼラチンで作るゼリーと違う独特の歯ごたえがいいのですが、書かれている水の量はだいたい固めのことが多いので、少し水を多めにし、360cc程の水を入れてふやかしました。

 しっかり全体に水が行き渡ると、パリパリから繊維質十分の糸状の布のように柔らかくなっていますから、千切って裂くようにして細かくします。そして、コンロに火をつけ、一気に溶かします。この溶かし方は、特に気遣いなく沸騰させても大丈夫です。むしろ、沸騰させた方がきれいに溶けるのでいいと思います。より美しい寒天を望む場合は、溶かした後に網を通してください。

 あとは容器に入れて固めます。常温でもアッという間に固まります。早いですよ。さらに急ぐ時には冷蔵庫に入れてください。今回は冷たいしるこに浮かべるので、寒天も冷やしたくて、冷蔵庫に入れました。流し入れる時点から固まりそうな勢いで固まっていきますから、容器に移すのは手早くどうぞ。どんな容器でもいいと思います。前回の「水無月」とは違い、すぐに外れますから。

 出来上がった量を見て、後で切った時にちょうどいい高さになる大きさの容器を選ぶといいと思います。私は1.5~2cmくらいの立方体で食べることをイメージして、子供のお弁当箱を使いました。

 冷やし固めている間にお湯を沸かしました。あんこを溶かすためです。水でも十分溶けるかもしれませんが念のため。かき混ぜるのは小さなホイッパーを使うのがベストです。確実にあんこが溶けます。

 寒天は、出来上がったら格子状に切り、手で掬い上げてコップに移します。手がベストですよ。スプーンやフォークでは傷つけてしまいます。見てください! 寒天だけでも美味しそう&涼しげでしょう。

 しるこは2種類のあんこを使ってみました。『蔵出しみそあん』と『ももあん』です。あんこをたっぷり使いますから砂糖は入れません。

 出来上がりました! 製作時間は、固める時間を入れても30分も掛からないほどです。冷蔵庫に入れた時の寒天の固まり力に脱帽です。

 ということで、思い立った時にすぐに作れるスイーツでした。寒天自体は低カロリーですし、あんこをひとすくい溶かすだけで油脂分はないので、寝る前に食べても罪悪感を感じないで済みます。小腹がおさまって眠れるならかえっておすすめできますね。

 家族の分とで2杯分作ってみましたが、寒天はまだまだ余っています。きれい! 美味しそう! 透き通っていてそれでいてほんのりやさしく色がついた寒天は、まさに日本の夏です。作って冷蔵庫に常備しておくのもいいかもしれません。

 寒天の食べ方は無限大ですね。黒蜜をかけたり、はちみつをかけたりしても美味しいでしょうね。「わらび餅」のようにきなこもありだと思います。コンデンスミルクと合わせてもいいし、元気が出そうな生姜シロップも合いますね。もう万能じゃないですか!

 変わったところでは、冷たくしたコンソメスープに浮かべるというのもありでしょう。和食のメニューで「寒天よせ」というお出汁やコンソメスープなどを寒天で固めた一品もあるくらいですから。日本の代表的な食材のひとつである豆腐もかなりの万能選手ですが、より存在を消しつつ涼しさを演出する寒天も使えますね、夏期限定ですが。

 早速、食べてみました。寒天好きの私には1.5~2cm四方の大きさがちょうどよく、ざっくりと掬いながらいただきました。手作りなので好きなだけ入れることができ、十分堪能しました。

 前回ご紹介した茜丸の『あんみつ』、今思えば主役は何だったのでしょうか。やはり、あんこでしょうか。でも入っている量的には寒天が幅をきかせていたと思い出しました。もっとあんこや果物を入れてもいいのでは?と、あの時はちらりと思いましたが、食べる時には絶妙なバランスで決められたのだと実感できました。あんこが甘いので、寒天の量は多すぎるくらいでちょうどいいんですね。

 今回作る時にも砂糖は全然入れませんでしたが、それがかえって「冷しるこ」にはピッタリでした。逆にまわりの汁になるものが甘くないのなら、寒天に砂糖を入れては甘くすることも考えられます。例えば、寒天を甘めに作り、牛乳を注いで食べるとか。夏バテしてあまりに食欲がない時でもこれなら食べられるでしょうね。

 アイスクリームに絡めて食べたり、寒天に抹茶を溶かして緑色と抹茶の香りを楽しむのも一興ですね。

 お子さんと手作りするのなら、少し硬めにし、金魚の抜型で形を抜いて、泳がせるように入れてもいいでしょう。ゼリーと違いある程度の硬さがあるので、形を抜き出すのも簡単で失敗がありません。そんな時に使うあんこは涼しげというより、冷気と感じるほどに青い『爽快ラムネあん』で作ってもいいかもしれませんね。

 『爽快ラムネあん』を買ってはみたものの、クリームと合わせてあんぱんを作ってみたきり、「どう使えばわからない」と言っていた友だちにも教えましょーっと。

 寝る前に食べても罪悪感がないスイーツ、寒天入りの冷しるこ。この夏、ぜひ一度お試しくださいね。


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