最近の京都はたくさんの観光客がどこもかしこも訪れているという状況ですが、そんな中でもあまり混み合わない、すてきな場所があります。それは「法然院」。場所は銀閣寺から哲学の道を南に少し下がったところ。おすすめです!
この日は大文字山にハイキングで登りました。(頂上からの眺めより火床からの眺めがよりきれい)蹴上駅から出発し、ゴールは銀閣寺。銀閣寺では観光客の多さに驚きましたが、私のお目当ては法然院ですから大丈夫。
大文字山は低山とはいえ、登って下りた後なので甘いものを欲しています。同じく目当てにしていた和菓子屋さん「緑菴」で美味しいお菓子を調達してから訪れました。買ったのは桜もちと花見団子、わらび餅です。他にもいろいろあり迷いに迷って決めました。
法然院の前には「法然院森のセンター」というとても興味深い建物があります。なんでも環境教育施設だそうで、ご住職が立ち上げられたそう。その施設の前にも大きなテーブルがあり、そこで食べてもよかったのですが、できればもっと奥まったところでほっこりしたい。
ありました!法然院の本堂前に。なぜだか本堂が真正面ではなく右手に入ったところにあるのですよ。露地を少し歩いていかないと着けないので観光客もまばら。そこですでにゆっくり過ごしていた数名は観光客というより常連さんといった風情でした。
近くからは鳥のさえずり、遠くで時折”ししおどし”のコーンという音、あとは吹く風とこすれ合う葉ずれの音だけ。それらがあまりによいハーモニーで、おしゃべりは自然とひかえたくなりました。一人で出かけても行った先で知らない人につい話しかけてしまう私なのですが。
しばらくその雰囲気に浸りました。そしてお腹も十分すいてきたので楽しみにしていた和菓子たちを開けていきます。まずは桜もち!贅沢にも桜葉が上下に2枚。もちろん葉っぱごと食べますとも!美味しい!美味しすぎる!!甘さひかえめ、お上品、これはいいっ。
次は花見団子。こちらは簡単に言ってしまえばあんこのかたまりなのですが、あんこ好きにはたまりません。見た目からすると甘すぎるように見えますが、それがもう一個一個ウキウキと楽しく食べられるのですよ。甘さが本物なんです、きっと。
その次は、わらび餅。こちらはこしあんがたっぷりもあ~んと入っていました。しかし、一気に3つめですし、一個一個は小さくはないですからさすがに欲張りすぎました。わらび粉のよい香りを味わう余裕もなくなってしまいました。申し訳ない。せっかく本わらび粉を使っているとのことだったのに。
お寺や神社で食べるお菓子はやっぱり「和」ものがいいですよねっ!あんこってその代表ですよねっ!本堂の木の床にこんなにも合うのですから。
よくそんなところで食べられますね?と思われた方、一度訪れてみてください。法然院は、人々の心の平安、やすらぎのためにあると思わせてくれる場所なんですよ。
ほうきで掃き清めながら気持ちのいい挨拶をしてくださるボランティアの方々もすてきな笑顔だったし、コンサートや個展が開かれるらしい講堂にいた係の方も着物で落ち着いて静かに座ってらしたし、とにかく気取り過ぎなくて気持ちよくて、大事にしたくなる場所です。
だからゴミを捨てるとか騒ぐとか自然としたくなくなる。それでいて、それぞれの好きなように過ごしていいよ~という、おおらかさが感じられました。静かに本堂前の仏像をながめながら和菓子をいただく。よい時間でした。ありがたいなあ、幸せだなあ、そんなシンプルな言葉だけが頭に浮かびました。
あんこ広め隊、本日もあんこを楽しんで来ました!!
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