昔から山登りのお供に羊羹は、チョコレートと共に定番です。インスタでも山登りの途中の休憩時間のおやつに羊羹というコメントはよく目にします。チョコレートの口の中で溶ける甘さもいいですが、羊羹の甘さとムッチリ食感も疲れを癒すにはいいんですね。
たまたま買い求めた『オニザキの黒ごま羊羹』のその携帯によさそうなサイズ感を見たとき、これは山登用だと洋確信しました。「山登りのお供に羊羹!」は日本人の山登り愛好家には当たり前、やはりよくあることだったのです、知らんけど。
ちなみに、寒い時期の山登りであれば、水筒におぜんざいを持って行き、熱々を山上でというのも人気。特に山ガールたちには大人気。豆の美味しさとお汁の甘さ。冷え切った体にしみわたるだろうなあ。
ということで、今回、携帯用の羊羹を作ってみようと思い立ちました。初めての蒸し羊羹に挑戦! 小麦粉と片栗粉を使って文字通り蒸します。あんこはもちろん茜丸製を使いました。『焙煎黒ごまあん』です。黒ごまの粒々も見える本物仕様です。
作成途中の練っている時がくっちゃらくっちゃらと気持ちよかったですよ。パンを作る人はこねている時間が楽しく、叩きつけている時は気分爽快と聞きますが、このあんこを練っている時間も負けず劣らず楽しいかも。
『オニザキの黒ごま羊羹』は練りタイプで、寒天や水あめを使って固めています。食べてみるとつるりとしていながらも歯ごたえがあり、この水気のあるねっとりした感じは山登りの休憩時でも食べやすいだろうなと思いました。それと比べて蒸しはどうでしょう?
結果、やはりプロと素人、見た目で負けています。練りの方がつやつやと断然美味しそうです。蒸しはやはり栗とかを入れてこそなんでしょうか。実はこの蒸し羊羹、思った以上に柔らかかったのですよ。冷えると固まるから心配ないとレシピには書かれていたのですが、冷えても柔らかいまま。少々がっかり。
蒸しの時間が足りなかったのか、お湯の量が多すぎたのかわかりませんが、またリベンジします!!
そうそう、千葉県佐倉市にあるDIC川村美術館の茶席では、度々作品展示に合わせてイメージされた和菓子が提供されています。関西からは遠いのでまだ行けていませんが、もし訪れる機会があればぜひ食べてみたいものです。
今の展示は「芸術家たちの南仏」展(23年6月18日まで)ということで、マルク・シャガール《天使の湾》をモチーフにしたものだとか。監修されたのは毎日放送「情熱大陸」にも出演された和菓子作家・坂本紫穂氏。とても綺麗な青色の練り切りで味や形は和なのですが、透明な色とりどりの錦玉羹があしらわれ、南フランスの明るい陽射しにキラキラ光る波がイメージできます。作品を見た後に食べたら話も弾みますね。
展示をモチーフにした和菓子の提供。これはぜひ今後の日本の美術館の定番になってほしいです!ちなみにお抹茶とセットで1,000円(税込)だとか。お値段的にも良き♪です。
山登りのときの羊羹やおぜんざいといい、美術鑑賞の後の創作和菓子といい、あんこの活躍は幅広いですね。心と体への栄養という点でも高く、国を問わずの作品ともコラボできる柔軟性と質の高さをもつ和菓子の材料でもある。
0コメント