あんこの定義って?

 前回の尾道ご当地あんぱんのブログで、あんこは"Red Bean Paste”だと書きました。ペースト、つまり柔らかくして、潰して、なめらかにしたものです。よくあるあんこは「小豆」、「白あん」は「いんげん豆」のペーストなのか、そんな当たり前のことに気がついた矢先・・・。

 沖縄に旅行に行った家族が買って来たお土産にも興味深いあんが入っていました。お土産の名前は琉球焼菓子『薫餅(くんぺん)』。琉球王朝御用達という、由緒正しき焼菓子のようです。風味豊かな黒ごまと濃厚なピーナッツあんが味の特徴。台湾に距離的にも近い沖縄なので、南国のお菓子を思わせる乾いたお菓子でした。

 食べてみての感想は、あれこの味知ってる! そう、昔いっときハマってトーストに塗って食べていた、ピーナッツバターの味です。でも、パッケージには「ピーナッツあん」とはっきり書かれています。ピーナッツバターはピーナッツあんとも言えるのですね。お菓子の中に入ったもの、ということで食感は少し違いましたが。

 このピーナッツバター味のペーストがピーナッツあんと言えるなら、日本のあんこをトーストにのせても何の不思議もないでしょう。アメリカではピーナッツにバターを混ぜ込みましたが、日本ではあんこはあんことして尊重すべく、あんバタートーストはあんことバターを並べて置くことになった。それだけ「あんこ」の完成度が高かったというわけでしょうか。

 とはいえ、あんことバターを別々にするのは家庭でするのは少し手間ですし、バターは非常に美味しいですが、そのまま食べるのはカロリーが気になります。そこで新しく開発されたのが「あんバター」。ピーナッツバターと同じく中に混ぜ込んだというわけです。これなら手軽にあんこの美味しさを感じつつ、トーストと共に食べられますね。

 これまであんこが使われた数々のものを食べ、楽しみながらもあれこれ思い、つぶやいてきましたが、基本は日本にだけあるもの、そして、アジアの国々にもきっとあるだろうもの、そんなふうに地域をこの近辺だけに限定して考えていました。でも、この沖縄琉球焼菓子『薫餅(くんぺん)』のおかげでアジア圏だけでなく、文化圏として大きく違いそうなアメリカともあんこが結びつきました。

 面白い、面白い! あんこの世界をますます極めていきたいと思ったのでした。ちなみにこの『薫餅(くんぺん)』、温めるとさらに美味しいと書かれていました。レンジでもトーストでもよいとのことで、私はレンジに。袋に入れたまま10秒ですから簡単です。やはり、せっかく紹介されていることはやってみるものですね。温める前はサクサク&パサッという食感でしたが、温めた後はサクサク&ほわっの食感に変わりました。どうぞお試しください。

AKANEMARU NEWS

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