今年の流行語大賞の候補に私の大好きな大阪弁「知らんけど」が挙がっていました。思い切り自分の意見を主張した後で一言添えるこの言葉。とってもいいと思うのですよね。
相手の思いをくみ取り、意見を言うか引っ込めるか、どの程度までにしておくか考えながら話すのは面倒。十分気をつかったつもりでも、それが正しかったどうかわからない。外れた時はかなりガッカリする。
だからこそ、とにかく言うだけ言っておいて「知らんけど」の言葉で相手に判断を渡す、これは相手も自分もどちらも尊重するいい流れだと思います。それに冗談めいているので場の空気を和ませる点もいい。人付き合いのうまさを感じる、さすが大都会大阪だと感じる言葉です。
と、いつものお菓子の話とそれましたが、そう、なんか知らんけど美味しいもの見つけたんですよ!! それも偶然に。
京都に用事で出かけた後、駅までの道すがら美味しい和菓子屋さんはないかとGoogleさんに聞いて辿り着いた亀屋博永さん。「わらび餅」が名物だそうです。なんでもマツコデラックスさんの番組で紹介されてから大人気だとか。
平日なのに行列。ご近所の常連さんもいれば、私のように京都にちょうど来たから寄ってみたという人もいます。常連さんからは「常温で3日、冷蔵庫で1週間もつ」「出来たてよりもその次の日が美味しい」という有益情報が来ました! こんなおしゃべりも街中に溶け込んだお店だからこそですね。
早速並び、買いました。わらび餅と「もみじだんご」を。おだんごのモチモチ感は店によって違うので、最近食べ比べしたくてたまりません。
わらび餅は、その滑らかさに驚きました。スーパーでパックされたものとは全然違います。きなこもなんて香ばしいんでしょ。これがマツコさんも絶賛の味か。甘さ加減がわりと薄め。そのためかほのかに何かが香るんですよ。わらび粉の香り?知らんけど。
添えられていた説明書きを添付します。本わらび粉の「野の味わい」を消さないための和三盆でしょうか。その違いを感じる舌があればこそ守られる味。常連さんほどにその違いを味わえたかどうかはわかりませんが少し、何かを感じました(笑)。
にしても、冷蔵庫で入れれば1週間もつという長さが不思議でなりません。スーパーで買ったわらび餅は数日で食感が変わりましたから。材料を見ると、砂糖、和三盆糖、豆の粉、黒砂糖、本わらび粉、丹波黒豆、水あめと並んでいました。カタカナ材料はいっさいなし! イマドキ貴重。
もうひとつのもみじだんごは、その艶とモチモチ感がなんだかオシャレ。素朴なおだんごながらちょっとおめかししましたといった見た目がいい。甘さはお好みでということでしょうか、和三盆が添えられています。和三盆大好き! ひとつひとつ袋に入れるのも手間でしょうにとありがたく思いました。
このお店の作り手は、この仕事を続けて50年でしょうかね・・・とさらりと言いそうな年齢の方々。その年齢なりの動きを見ていると、丁寧にゆっくりと材料をまぜたり、時間をはかったり、袋詰めしたり、をひとつひとつ淡々とされている様を想像します。そんなイメージも味わいのひとつに加わりました。
にしても、和三盆はなんて美味しいいんでしょう。おだんごにも少しかけましたが、私にはおだんごのほんのりした甘さで十分だったので、和三盆は手の平にのせてぺろり。口の中でとけました。至福、口福!
亀屋博永さんは京都御所や同志社大学の近くです。訪れる機会があればぜひ足を伸ばしてみてください。
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