和菓子屋さんが作る洋のお菓子

 先日、某番組でイタリア人が和菓子のバイヤーとして仕事をしていることを知りました。日本人がフランス料理の大会で優勝するという話は以前からありましたが、お菓子の世界でもそのボーダーはどんどん低く、そして、無くなってきつつあるのでしょう。

 となると今後は、作り手それぞれの舌の鋭敏さ、製造技術、国を問わず広く受け入れられる工夫が必要になってきます。「あんこ」についても、元々馴染みがある中国以外にもどんどん広がっていくのでしょうね。楽しみです! その番組の中に出てきたイタリア人も「ずんだあん」の大ファンとのことでした。

 そんなことを思いながらデパートを歩いていると、和菓屋が並ぶ中でかわいい洋のお菓子を見つけました。見た目がクッキーそのもの。『もんぶらん 花々いちご』と名付けられたお菓子で「菓匠 清閑院」製造です。

 もう一つ、面白いものを見つけました。大豆の珈琲です。かわいいパッケージですね。こちらは「本家 菊屋」から販売されています。「奈良にある老舗の和菓子屋が珈琲を売り出すとは!」と驚きました。ちなみに「菓匠 清閑院」は京都のお店です。

 では早速、『もんぶらん 花々いちご』を食べてみましょう。

 「う~ん、味が濃い」。これが第一の感想。決して大きくはないけれど、ひとつ食べれば大満足の濃厚さがあります。クッキーそのものも上にのったもんぶらん風のチーズクリームもしっかり吟味された材料で作られていると思いました。

 味がぎゅっと濃いので、見た目のかわいさもさることながら滋養もしっかりいただきましたと思えます。材料一覧を見ると、バターや小麦粉も使われていますが、いんげん豆という文字も見落としませんでしたよ。豆が使われていると和菓子とのつながりを感じますね。栄養的にもなんだか安心。

 次は「大豆珈琲」です。

 見た目はコーヒーと同じでした。少し粗挽き。香りはお店の人がおっしゃっていたようにきな粉そのものです。大豆の香りはきな粉の香りなんだと当たり前のことを確認できました。味は少し苦味があり、そこがコーヒーと似ています。そうか、豆を煎ったら全部コーヒーっぽくなるんですね。

 「じゃあ、小豆からでもコーヒーが作れるの?」と独り言・・・。

 コーヒーが大好きで一日に何杯も飲みますが、エスカレートして度を越すと胃に負担がかかります。でもこれはノンカフェインですし、味そのものはやさしいので、一日に何杯飲んでも大丈夫そうですね。老舗和菓子屋さんが扱っているコーヒーということで、厳選された大豆を使っているだろうなとも思えますし。

 「お菓子といえば洋菓子屋さん!」と思っていた方も、どうぞこれからは和菓子屋さんものぞいてみてください。思わぬ大発見があるかもです。

AKANEMARU NEWS

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