山の辺の道ハイキング♪

 今年は思いの外、本格的な寒さの訪れが遅く、いつまでも秋を感じられ、ハイキングにも精が出ます。先日は奈良だけでなく、全国でも有名な「山の辺の道」に行ってきました。

 スタートは近鉄天理駅。商店街を通って石上神宮(いそのかみじんぐう)に向かいます。が、そこに着く前にかなり寄り道してしまいました。というのも、天理駅前の商店街(天理本通り商店街)がとても魅力的だったからです。昭和を生きた人たちにはもうたまらない風情なんですよ。

 駅近くにある地元のお菓子屋さんといった、たたずまいの「ハーモニー」という菓子店。目にする商品は見慣れないものばかり。製造元を見ると全国各地のものを仕入れているようです。ハイキングのためにお弁当は持ってきましたが、お菓子は現地調達でクッキーか何かを買うつもりでした。

 「天理におしゃれな洋菓子店があるかしら?」と危ぶみつつ、訪れた店でこんなに魅力的な菓子たちに出会うとは! 予定通り、クッキーを買いました。それも「ロシアクッキー」という懐かしい名前のものを。ちょっと無骨な感じの厚さが嬉しいクッキーで、ある年代の方々には憧れめいた名前のお菓子です。

 もちろん、忘れずあんこのお菓子も買いましたよ。「花くらべ」「仙寿豆」「栗の菓」の3つ。いずれも小ぶりで、ハイキングの休憩にピッタリです。今時ちょっと珍しい紙袋(しかも手製!)に入れてくれ、レトロ感たっぷりです。

 「嬉しいなぁ、楽しいなぁ」と心をホッコリさせて商店街を進むと、目に入るのは「神具店」という看板、奈良漬けの店、そして、たくさん売られている足袋。全国にある商店街は廃れつつあるというのに、この賑わいは何なのでしょう?

 しばらく進むと天理教教会本部がありました。折角なので見学させていただくことにしました。撮影禁止なので写真はありませんが、兎に角、すごい規模! 敷地も広大、建物も立派でした。

 先ずは普段に使われた木材に豊かさを感じます。何処も彼処も木! 木と木の繋ぎ目でさえも金属ではなく木。高い技術で造られているのでしょうね。木地のままの木の色、感触にホッとさせられました。極彩色に塗られたものは美しいですが、こちらの方が好みかな。

 そして、何より驚かされるのはその清潔さ。何処も彼処も綺麗に磨き上げられ、空気までも清々しく美味しく感じられます。建物の中は信者の方たちが座り、一心にお祈りを捧げています。ひとまわり回る途中でも這いつくばって廊下を拭き上げる人たちに出会いました。

 あの昭和感満載の商店街が賑わっているのは天理教教会本部があり、全国からいつも人が訪れているからなのですね。見事な宗教都市・天理市。古いものが大事にされ、丁寧に使われ、保持されていくのは大賛成です。

 さて、次は石上神宮。着いてみると人だかりがありました。高く上がった炎が見えます。カメラマンたちもたくさん。何かのイベントでしょうか。後で調べると「お火焚き祭」だそう。参拝の人からの願い串を次々とくべていく年末の行事のようです。白装束と黒い帽子、赤く燃え上がる炎、願い串の木肌の美しさ・・・簡素で自然のままの美しさにしばし見とれていました。

 そうそう、ここは「東天紅」という色鮮やかなニワトリや烏骨鶏が飼われています。昼間は放されていて、仲良く餌をついばむ様子が見られます。羽がツヤツヤ。「神鶏(しんけい)」とも呼ばれ、大切にされているようですよ。実はこの石上神宮は日本最古の神社だそうで、歴史は大和朝廷にまで遡るとか。さすが奈良ですね。古さはピカイチ。

 隣には炎があり、目の前にはたくさんのニワトリといった場所に、休憩所が設けられていたので、ここで昼食をとることに。食後は「栗の菓」をいただくことにしました。「栗羊羹」と書かれていましたが、栗蒸しではなく、ツヤツヤ、プルプルの羊羹でした。甘く炊き込まれた栗も美味しくて幸せ。2口3口でいただきました。

 その甘さにひとつで満足。3つは買い過ぎだったかも。小豆なので元気も貰えますし、十分甘いし、つるりと入る感じが内蔵に負担がなくて良いです。ハイキングは楽しいですが、いざ歩き出すと結構長い距離を歩いてしまい、かなり疲れることも。途中の栄養補給は胃に負担のない、油っこくない和菓子はいいですね。

 この写真はハイキングの終盤、山の辺の道の途中からバス通りに向かう道で撮りました。西に向かうので刻々と変わる夕焼けの色の変化を思う存分楽しみました。最高!

 帰ってからも食べきれなかったお菓子を食べながら余韻に浸りましたよ。適度な疲れ、行った先での名物和菓子を美味しく味わいながら。これからも和菓子&ハイキングはクセになりそうです。

AKANEMARU NEWS

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